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エンスー天国 vol.1

4月3日に発売したエンスー系旧車専門誌。
発売元はデイトナやティーポなどでお馴染みの
ネコ・パブリッシング(以下ネコ)で、定価は880円。

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1册丸受けの雑誌としては、これがウチの一番最近の仕事。
企画立案からデータ制作まで、全部ウチで行なっている。

エンスー天国は、そのタイトルの通り、
エンスー系と呼ばれる旧車を取り扱った専門誌なのだが、
最大の特徴はマンガ。
なんと全130ページ中、約80ページがマンガなのだ。
しかも全部書下ろしの新作!
我ながらコレはかなり新しいと思う。
ってか、ほとんど冒険というかギャンブルに近い。
今さらながらよくネコさんの企画会議を通ったと思う。
媒体担当の広告部のK様と編集のF様ありがとう!(笑)

実はこのエンスー天国、思いのほか売れてるみたいで、
発売から1カ月も経たないのに2册目の制作にGOが出た。
これって実はかなり凄いことなんですよ。

現在の出版業界では、雑誌を出す際に最も重視されるのは
実はパブリシティ、つまり広告なんです。
企画内容や記事の面白さ云々ははっきり言って後回し。
広告が何本入って、全部でいくらになるのか?
そんな話ばっかり。
凄く残念な話なんですけどね。ま、仕方ない。

本を1册作るには莫大なコストがかかります。
編集費以外にも、紙代、印刷代、製本代、運搬費、etc。
ま、最低でも400〜500万円くらいは楽にかかってしまう。
しかもどれだけお金や時間をかけていいものを作っても、
それが必ず売れるとは限らないし。
そこで広告収入が重要になるわけです。
例えば1000万円くらいの広告収入がある本なら、
仮に本がほとんど売れなかったたとしても、
出版社は赤字を出さなくても済むから。
昔は違ったんですけどねぇ……

で、エンスー天国です。
この本は広告はたった3ページしか入ってません。
つまり広告による収入は微々たるものってことです。
それなのに本が出せたのは何故か?
ま、理由は色々とあるんですが、一番は
ネコ・パブリッシングという出版社の社風ですかね。
ネコさんって本作りに対して凄く前向きなんですよ。
企画が斬新で内容が面白ければ、例え広告収入が0でも、
本を出させてくれるんです。
そんな出版社、イマドキないですよ。ホント。

んで、そんなネコさんの期待を裏切らないためにも、
エンスー天国は頑張って制作したんですが、
いや、それなりの結果が出て良かった。

準備段階で漫画家さんに媒体説明をした時に、
「この本は年4回発売の季刊誌として考えてます」
って熱く語ったんですけどね。
それも1册目が売れればって前提だったので、
内心けっこう心配してたんですよね(笑)。

2册目は今のとこ7月中旬発売の予定です。
今度はもっと面白くなるので期待しててくださいね。


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by A-power | 2009-04-27 08:17 | エンスー系
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