アメ車のチューニングについて 第三回

パワーチェックを行う際には注意が必要
重要なのは『最高出力』の数値ではなく
どう変わったか? どう変えたいのか?
(°∀°)」

前回、前々回と、C5コルベットのECUをリプログラミング
(=ROMチューン)した事を記事にしましたが、
その際にナインレコードの担当プログラマー(メカニック)の長池氏から
興味深い話を聞く事ができたので、忘れない内にちょっとメモします。
a0046234_1603793.jpg

アメ車ワールドのC5コルベットをチューンしてくれたナインレコードでは、
DIABLOSPORT(ディアブロスポーツ)やSCT(エスシーティー)の
デバイスを使ってECUのリプログラミングを行う際には、
シャシーダイナモ(DIM-TECH社製DYNORACE)を使って
パワーチェックを行いながらオリジナルのプログラムを組むのですが、
その際に計測されるパワー(=最高出力や最大トルク)は、
メーカー公表のスペックよりも大きく下回ることがほとんど。
例えばC5コルベットの場合、カタログスペック上は350PSですが、
ナインレコードでこれまでパワーチェックを行ったC5コルベットは、
全ての車両の最高出力が280〜300PSの間に収まるとのこと。
(※フルノーマル車もあれば吸排気が変更されている車両もあり)
さらに長池氏いわく
「弊社でこれまでにパワーチェックを行ったNAの車両の最高出力は、
メーカーに関係なく概ねカタログ値から20%くらいダウンになっています」
とのこと。
a0046234_16403851.jpg

「なんで?」と思われる方もいると思いますので簡単に説明すると、
まず、最高出力の数値に関する基本的な知識として、
メーカー発表のカタログ値(=NET値)というのが
『エンジン本体に補機類の負荷を加えてエンジンベンチで計測した値』
であるのに対し、シャシーダイナモ(ローラー式)というのは
『駆動輪(タイヤ)で計測した値』であるという違いがあります。
ローラーの上でタイヤを回転させて計測するわけですから、
当然ながらスリップロスというものが発生するし、
恐らくはローラーの慣性質量でも誤差が出る。
さらに言えば測定を行うドライバーの操作によっても誤差が出る。
つまり、シャシーダイナモで測定した数値が
エンジンベンチで測定したメーカー発表の数値と同じになるわけがない。
ということが大前提としてあります。

ついでに言えば、ナインレコードで使用しているシャシーダイナモは
『ローラー式』ですが、世の中には『ダイナパック』などの
『車軸式』のシャシーダイナモもけっこう出回っており、
ダイナパックの場合はまた出力ロスの考え方は違ってくるみたいです。
ま、正直言うとこの辺の知識は完全に受売りなんですけどね(笑)。
要するに「シャシーダイナモでの測定ではカタログスペックは出ない」
という事だけ知っておけばいいんじゃないかと思います。

で、ここからが本題。
世の中にはシャシーダイナモで計測した数値(最高出力)に対して
パワーが出てるとか出てないとか言って一喜一憂する人がいます。
かくいう私だって愛車のパワーを計測したらパワーは出てる方が嬉しい。
でも、チューニングで重要なのは、計測結果の数値そのものではなく、
チューニングしてどう変わったか?&どう変えたいのか?ということ。

例えば、チューニングする前の状態で計測した最高出力が、
アフターパーツを装着する事でどう変わったか?
さらにはECUをリプログラミングするなどのチューニング(調律)を行う事で、
ただパーツをポン付けしただけの状態からさらにどう変わったか?であり、
最終的に最も重要なのは、そのチューニングを行った結果、
愛車は速くなったのか? ドライバーは良くなった事を体感出来たか?
という事ではないかと思うわけです。

つまり、パワーチェックというものは、それ自体が目的ではなく、
計測する事でメカニックの作業に数値的な根拠を持たせるというか、
逆に言えばメカニックが作業をする上での基準になるというか、
要するに『試験』みたいなもんだと考えればいいんじゃないか?と。

ついでなんでもう少しだけ。
そもそも通常のパワーチェックというのはアクセル全開状態で行います。
でも、サーキットでもない限りはスロットル全開の全負荷なんて状況は
普通はまず考えられませんよね?(公道には『速度制限』があるしw)
愛車を改造する事で数値上のピークパワーは上がっても、
実際に公道で運転すると「あれ?あんまり速くない」という事もあります。
そもそもがエンジンの『性能』というのは、
シャシーダイナモでの計測結果が全てではないし、
おまけにクルマというのはエンジンだけ良くても速くは走れません。
言うまでもなくミッションや足回りなんかも重要。

ECUのリプログラミングに限らず、チューニングというのは、
何もパワーアップのためだけに行うものではありません。
ただ性能を向上させるために行う事は間違いない。
つまり目的は『性能の向上』であり、チューニングは『手段』。
パワーチェックというのはチューニングを正確に行うための『手段』。
『手段』と『目的』を混同したり、手段が目的となったらダメじゃないの?
とか…、あれ?
文章書いてる内に結局何が言いたかったのか?
何をメモろうとしたのか分からなくなってしまった…(;・ω・)
まぁいいや。
パワーと速さの関係についてより少し詳しく知りたい方は、
お店にチューニングを依頼する際にプロに直接聞いてみてください(笑)

↓リンク
 >>アメ車×コンピューターチューン その1 何故必要?
 >>アメ車×コンピューターチューン その2 その効果は?

■取材協力 >>9records(ナインレコード)

↓ブログランキングに参加しています。(=゜ω゜)ノ
にほんブログ村 車ブログ アメ車へ
↑アメ車ブログ_ワンクリックにご協力ください。m(_ _)m
[PR]
by a-power | 2015-06-06 22:40 | アメ車全般
<< アルミホイールのリクローム作業... アメ車のチューニングについて 第二回 >>